今ここにいること

東日本大震災から11年が経ちました。

小学2年生だった末っ子が
今年20歳になります。

まだ11年なのか、もう11年なのか
しっくりくる言葉が見つかりませんが、
11年という月日が経っていることは
間違いありません。

原発事故が起き、避難した翌日
夫の友人が体育館に迎えに来てくれたので
福島県只見町での生活が始まり
子ども達は歩みを止めることなく
学校生活を送ることができました。

その2年後に
夫の知人の紹介で梨畑を譲り受け
千葉県香取市に移り住むことができました。

大熊町の農園を失った夫が再び梨畑に立ち
生き生きと働く姿が見られたことは
家族にとって大きな喜びです。

夫が亡くなった後も農地を手放すことなく
手元に残しておくことができたのは

夫や義父、祖父、曽祖父が、
故郷大熊町で、ずっと堅実な農業経営を
続けてきてれくれたお蔭です。

今ここで暮らしていること。

ひとつひとつの選択をしてきたのは
私自身ですが、何ひとつ
自分の力でできたことはありません。

人と人とのつながりに導かれて
この場所にやってきて
ご先祖様や多くの方の営みの上に
生かされていることを感じます。

感謝の気持ちと謙虚な心。
常に心に留めて生きていきます。

子ども達にも
このことを忘れないように伝え続けます。

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写真はきなりカフェの
大きな、満開のミモザの木です。